京都大学 ウイルス・再生医科学研究所

γδ T細胞の末梢組織でのホメオスタシスにおけるTCRシグナルの要求性

谷一靖江1,2、我妻慶介1、原崇裕1、崔広為1、阿部真也1,2、北野さつき3、宮地均3、生田宏一1

(1京都大学ウイルス・再生医科学研究所免疫制御分野、2 京都大学医学研究科、3 京都大学ウイルス・再生医科学研究所マウス作製支援チーム)

“Innate-like CD27+CD45RBhigh γδ T cells require TCR signaling for homeostasis in peripheral lymphoid organs”

Journal of Immunology (2020) 204: 2671-2684. doi: 10.4049/jimmunol.1801243

概要

ナイーブαβ T細胞の末梢組織での恒常性維持(ホメオスタシス)にはIL-7とT細胞受容体(T cell receptor, TCR)シグナルが必須である。一方、γδ T細胞のホメオスタシスにはIL-15とIL-7が必要であることは知られていたが、TCRシグナルが必要かどうかは不明であった。そこで、γδTCRの発現レベルを低下させるために、TCRγ遺伝子のエンハンサー欠失マウスを作製した。その結果、IFN-γ産生型のγδ T細胞の一部サブセットにおいて末梢組織でのホメオスタシスが障害されていた。したがって、本研究はγδ T細胞のホメオスタシスにTCRシグナルが必要である可能性を示唆した。

 

 

図 γδTCRの発現レベルを低下させたマウスにおいて、γδT細胞サブセットの末梢でのホメオスタシスが障害される。