組織形成過程における時間秩序成立原理の解明

京都府立医科大学

八木田 和弘

概日時計は、生体に約24時間の時間秩序を生み出し、地球の自転周期に同期させることで環境適応と恒常性維持を担う普遍的生命機能である。哺乳類の発生過程において概日時計は、発生初期から中期にかけては振動が見られず器官形成期以降に形成されるが、母体の概日リズムへの同調(母子同調)が見られるのもこの時である。母子間の「時間統合」を担う母子同調に着目し、胎児組織の概日リズム制御系の成立との関連を解明する。