α-アンチトリプシンC末端ペプチドによるウイルス感染抑制機構の解析

東京科学大学総合研究院 難治疾患研究所

豊島 文子

α1-アンチトリプシン(AAT)は、Serpinファミリーに属するプロテアーゼ阻害因子であり、炎症時において好中球から分泌される過剰なエラスターゼを阻害することで組織破壊を抑制する抗炎症タンパク質として機能する。一方、AATはエラスターゼやメタロプロテアーゼ等により切断され、その産物として数十アミノ酸からなるC末端ペプチドが産生される。本研究では、AAT-C端ペプチドによるウイルス感染抑制機構の分子メカニズムの解明を目指す。