京都大学 ウイルス・再生医科学研究所

所長あいさつ

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京都大学ウイルス・再生医科学研究所
所長 小柳義夫

本研究所は、1941年発足の結核研究所から胸部疾患研究所を経て1998年に改称した再生医科学研究所と1956年発足のウイルス研究所が母体です。再生医科学研究所は、ヒト胚性幹細胞(ES細胞)の樹立や人工多能性幹細胞(iPS細胞)の発見、制御性T細胞の発見(2019年坂口志文名誉教授文化勲章受章)などのように再生医学に革新的な基盤を確立してきました。その臨床応用は目前にきています。一方、ウイルス研究所は、本邦の分子生物学の黎明期を牽引し、多くの分子生物学者を輩出するとともに、ウイルス感染症学において成人T細胞性白血病(ATL)の原因ウイルス(HTLV)の発見(2009年日沼頼夫名誉教授文化勲章受章)などに貢献してきました。そのウイルス研究は、エイズウイルス、ボルナウイルス(脳神経ウイルス)、インフエンザウイルスなどのRNAウイルス研究に引き継がれています。2019年にアウトブレークした新型コロナウイルスの研究も開始し、ウイルス研究の重要性が再認識されました。これらの研究以外にも、免疫学、発生学、幹細胞学、タンパク質科学、数理科学、ゲノム医学のエクスパートを有する医学・生命科学の研究所です。

本研究所は「ウイルス感染症・生命科学先端融合的共同研究拠点」と「再生医学・再生医療の先端融合的共同研究拠点」として、全国の研究者の活動支援を行っています。これらの活動とともに、幅広い基礎生命医科学における独自の研究活動支援をこれまで行っています。そして、これまで行われてこなかった新分野を展開させるべく、新たな才能ある人材を集め、強い意志で研究に挑む意志を持っております。

現代社会では急速なグローバル化が進み、科学研究領域は日々進歩し、魅力的であると同時にまったく気の抜けない状況になりました。 人知という財産を得るための科学研究ならびにその推進を担う人材の育成という役目をわれわれのような大学研究所は担っています。再生医学やウイルス学に限らず、人類に貢献する医学生命科学研究を実行する研究組織としての使命を果たすべく、私どもは日々努力を続けています。みなさまのご支援をお願い申し上げます。

令和2年5月

京都大学ウイルス・再生医科学研究所
所長 小柳義夫