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2018年07月11日
ウイルス研究の潮流シリーズセミナー:次世代型インフルエンザワクチン開発に向けた研究
日時: 2018年7月11日 16:00~17:30
場所: 京都大学 ウイルス再生研2号館(旧ウイルス研本館)1階セミナー室
演者: 山吉 誠也 特任准教授 (東京大学医科学研究所 感染・免疫部門 ウイルス感染分野)
演題: 次世代型インフルエンザワクチン開発に向けた研究

講演要旨

現在、世界で流行を起こしているインフルエンザウイルスは、2 種類のA 型インフルエンザウイ
ルス(H1N1pdm09 亜型およびH3N2 亜型)および2 種類のB 型インフルエンザウイルス(Victoria
系統およびYamagata 系統)の計4 種類である。これらに対抗する手段として、鶏卵で増殖した4
種類のインフルエンザウイルスを不活化した後、脂溶性成分を除去した“4 価のスプリットワクチ
ン”が予防のために広く使われている。毎年、日本国内で約4 千万人(接種率約30%)がこのワ
クチンを接種しているものの、インフルエンザの流行を抑制することは出来ず、毎年数百万人が感
染・発症している。また、ワクチンを接種したとしてもインフルエンザウイルスに感染・発症する
ことがあり、現行のワクチンには改善すべき点がある。このような現状から脱却し、インフルエン
ザウイルスの流行をコントロール可能な次世代型ワクチンの開発が進められている。
次世代型インフルエンザワクチンには、短期的には現行ワクチンの問題点を改善したワクチンと、
中長期的には新規コンセプトに立脚したワクチンが考えられている。これらについて、ヒトを対象
とした研究によって得られた我々の研究成果と共に最新の知見を紹介したい。

(言語 日本語)

 

主 催 京都大学ウイルス・再生医科学研究所
連絡先 RNA ウイルス分野 朝長 啓造 (TEL: 075-751-3997)