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2025年7月24日
細胞骨格のような2成分チューブ状集合体のタンパク質設計

Masahiro Noji, Yukihiko Sugita, Yosuke Yamazaki, Makito Miyazaki, and Yuta Suzuki

Protein design of two-component tubular assemblies similar to cytoskeletons

Nature Communications | DOI: 10.1038/s41467-025-62076-3

概要

京都大学医生物学研究所の杉田征彦准教授、京都大学アイセムス(高等研究院 物質ー細胞統合システム拠点:WPI-iCeMS)の野地真広特定研究員、鈴木雄太特定助教(JSTさきがけ研究者)、および理化学研究所の宮﨑牧人チームディレクターらの研究グループは、異なる2種類の人工タンパク質を組み合わせることで、温度や塩濃度などの環境変化に応じて可逆的に構造が変化する「チューブ状タンパク質集合体」の設計と構築に成功しました。さらに、細胞骨格タンパク質アクチンに由来するアミノ酸配列(D-loop)を移植することで、アクチン繊維と類似したらせん構造を人工的に誘導することにも成功しました。

この成果は、自然界に近い構造の再現と、動的に変化する人工構造の制御を同時に実現したものであり、今後は生命のしくみの解明に加え、バイオマテリアルへの応用が期待されます。

 

詳しい研究内容成果については下記をご覧ください。

京都大学アイセムス 物質-細胞統合システム拠点

自然界の構造体はどこまで再設計できるか?―人工タンパク質設計で細胞骨格様構造を創出―