
研究内容
蛋白(ペプチド)を認識する従来のT細胞とは異なり、脂質や脂質化ペプチドを特異的に認識するT細胞の存在が知られています。私たちはこの新しい免疫を「脂質免疫」と名付けました。ヒト細胞やヒトCD1遺伝子を導入したトランスジェニックマウス、モルモットやサルを用い、免疫学、細胞・構造生物学と脂質生化学を融合した独自の研究を進めることにより、まだ免疫学の教科書にもほとんど記載されていないこの新しい免疫システムの実態が明らかになりつつあります。脂質免疫の全容解明と新しい脂質ワクチンの開発を目指し、とくに感染症(結核やエイズ)やがん、アレルギー・自己免疫病に興味を持って研究を進めています。