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2022年12月21日
【ウイルス学の潮流セミナー2022】クライオ電子顕微鏡を用いた構造解析、その実例と小型膜タンパク質の戦略に関して
日時: 2022年12月21日 (水) 15:30~16:30
場所: 京都大学 南部総合研究1号館・医生研1号館 1階 共同セミナー室(3)
演者: Dr. Takafumi Kato 加藤 孝郁 先生
(Research Associate, Department of Biochemistry, University of Oxford, UK)
御発表後にディスカッション等、情報交換の時間をとることを予定しています。
不明な点がありましたら世話人までお問合せください。
演題: クライオ電子顕微鏡を用いた構造解析、
その実例と小型膜タンパク質の戦略に関して

講演要旨

タンパク質の立体構造を解明することは、その機能を理解することや創薬などに繋がる重要な研究分野である。かつて、タンパク質の立体構造を高分解能で決定するには結晶化が必要であり、この過程が大きなボトルネックであった。近年、結晶化が必要ないクライオ電子顕微鏡を用いた構造解析はパワフルなツールとして利用されており、日々様々なタンパク質の立体構造が報告されている。

今回の講演では2つのテーマを紹介する。1つ目は中枢神経系のグルタミン酸ホメオスタシスを担い、近年では様々な癌細胞の悪化を引き起こすことが報告されているExcitatory Amino Acid Transporter 2 (EAAT2) の立体構造と、その選択的阻害剤の分子機構に関し最初に発表する。2つ目は小型で特徴量が少なくクライオ電子顕微鏡でも困難と考えられている小型膜タンパク質の構造解析に関し、現在講演者が用いている戦略を紹介しながら実際に構造決定した膜タンパク質の立体構造の実例も交えて紹介しつつ、どのようなボトルネックがあるのかなどを議論できればと考えている。

 

【主催】

JSPS 研究拠点形成事業Core-to-Core Program「時空間ウイルス学の国際拠点形成拠点」
共同利用・共同拠点「ウイルス・幹細胞システム医生物学共同研究拠点」

【世話人】

京都大学医生物学研究所 微細構造ウイルス学分野
野田 岳志、杉田 征彦 (sugita.yukihiko.8w*kyoto-u.ac.jp) (@を*に変えてください。)