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DEPARTMENT OF Biosystems ScienceLAB. OF RNA system

RNAシステム分野

MESSAGE FROM THE LAB

RNAは「古くて新しい」不思議な分子です。
DNAと同様にRNAは塩基配列として「情報」を格納することができます。しかしRNAの機能はそれだけではありません。たとえば多くのタンパク質を特定の構造に組み上げるための「足場」してはたらく機能や、化学反応を進める「触媒」としての機能なども知られています。このような幅広い性質から、「地球上で初めて生まれた生命はRNA遺伝子とRNA触媒で構成されていた」とする説があります(『RNAワールド仮説』)。
このように「古い」起源を持つ分子であり、多くの科学者の研究対象になっていながら、RNAには分からないことがまだまだたくさん残されています。また近年では生命現象とRNAのかかわりを理解する研究ばかりではなく、RNAを利用して医療などの応用に役立てる研究も盛んに行われるようになりました。わたしたちは分子生物学や生化学の手法を用いて「RNAの謎」にせまり、新しい領域を開拓していきたいと考えています。
見学は随時歓迎しています。

RESEARCH

RNAの生物学

RNAは細胞の中ではタンパク質との複合体RNP(ribonucleoprotein complex)として存在します。わたしたちはRNPの生成(誕生)・機能発現(日常生活)・解体(死)といった「RNPの一生」に関わる生命科学の現象を広く研究しています。主なテーマとしては、(1)RNAのプロセシングと輸送、(2)ウイルスによるRNA発現の制御機構、(3)リボソーム粒子の品質管理機構(4)RNAポリメラーゼⅡ転写産物の振り分け機構、などがあります。RNAの機能の解明を進める一方で、合成生物学の世界大会iGEMに参加する京大生チームを応援しています。

RNA/RNPの一生

クRNA/RNPの一生には、さまざまな重要な生物学のテーマがかくれています。たとえば、RNAは2000種類以上といわれるRNA結合タンパク質の中から、特定のタンパク質群のみと結合することで機能を持ったRNPができあがります。合成時のエラーや細胞内のストレスにより機能を失ったRNPが出現した場合、そのような分子を検出して排除する品質管理機構が働くことが分かってきています。これらの現象のメカニズムを分子生物学や生化学のツールで解明しています。

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